ギックリ腰と学会と
こんにちは、サヨコです。
先週研究室での研修が終わり、修士号も取得してしばらくボルドーの夏を満喫し(とはいえたった1週間程度)、来週の月曜日に帰国する予定です。
せっかくの休みですし友達とwake(水上スキーのような遊び)をしに行こうという話で盛り上がり、その前に日本の家族や知人に渡すお土産の買い物を済ませたいと私服に着替えようとしたその瞬間、それは突然起こりました。
人生初のギックリ腰@フランス
グキッ、じゃないんですよ。
腰一面がピシーーーーーーーーーーッと音を鳴らしたような感覚で、一瞬にして激痛が走り思わず膝をつきました。
立てませんし、歩けません。
壁に手をつきながらなんとかベッドまで移動しても今度は寝るのが大変。
上半身が斜めになると腰が悲鳴をあげます。
起き上がるのも、加えてトイレに行くのも一苦労です。
もはやwakeどころではありません。
ギックリ腰ってフランス語でなんていうんだとか、家でできる治療法は無いのかとか、どうやら1日で治るものではないとか、ネットサーフィンすること1時間。
(ちなみにギックリ腰はフランス語で un tour de reins です。)
友達にギックリ腰になったと泣く泣くいうと、すぐにお医者さんに診てもらった方が良いと言われ、頑張ってその日の昼に診療所まで行くことに。
Ostéopathe 整体ではなく、Médecin généraliste 一般診療の予約を取りました。
お医者さんに Je me suis fait un tour de reins ce matin. 今朝ギックリ腰になりました。と伝えると苦笑されました。
(こちらとしては決して笑い事ではない)
そこでは以下の薬を処方されました。
- Paracétamol / 1 g(鎮痛剤)
- Tramadol / 50 mg(鎮炎症剤)
- Diclofénac Diéthylamine(鎮炎症剤?湿布のような匂いのするジェルです)
Tramadolはとても強い薬なので運転は控えるよう言われました。
それもそのはず、私は vomissements 嘔吐、somnolence 眠気の副作用が出て気分も大変落ち込みました、、、
とはいえギックリ腰になって3日目の今は、だいぶマシになりました。
残念ながら明日に延長したwakeは恐らく参加できないと思いますが、せめて来週頭に予約した飛行機の便には耐えられるようになりたいです。
訂正
ギックリ腰はle lumbagoと言うようです。
先述の表現は古いものらしく、フランス人の友達に指摘されました。
学会OENO IVAS 2019に参加してきました
話は変わりますが、研修終わりの2週間前にOENO IVAS 2019というワイン関係の国際学会(ボルドー)に参加してきました。
(ギックリ腰前でよかった)
OENOとIVASはそれぞれ生物系、化学系メインの異なる学会ですが、今年は開催周期が重なったため同時に行われました。
所感としては、ガッカリの一言につきます、、、
(身近な関係者は日本語能力皆無なので正直に話します)
まず、会場が暑すぎました。
日本でもニュースになったと思いますが、6月最終週は記録的な猛暑となりました。
最高気温が40度を超える日もあったにもかかわらず、会場となった部屋には冷房がありませんでした。
(フランスの建物で冷房がないところは珍しくありません。むしろ冷房ありの方が奇跡です。)
会場の視聴者は水を飲みながら紙等で扇いで暑さを凌いでいました。
そして微生物分野の研究発表の少なさ。
全く無いことはないのですが、IVAS組の化学系チームの規模が大きいのでどうしても発表時間もそちらに優先的に割かれていました。
加えて学会としてのクオリティーが期待未満で物足りませんでした。
学会参加者全員の前で発表するプレゼンテーションは時間を守れていない発表者が多く、ただでさえ暑さで体力を消耗しているのに集中力が続くわけがありません。
また、ポスターセッションの時間が設けられていましたが、どのポスターの前にも誰もスタンバイしていませんでした。
ポスターセッションという名の休憩時間ですか?ディスカッションできませんね?
最後にgalaという懇親会ディナーが悲惨でした。
galaの会場に着いたのが19時半、会場内はもちろんサウナのように暑かったです。
窓を開けて扇風機を何台か設置していましたが、扇風機前を陣取る参加者がいたので空気の流れはブロックされ、部屋の内部の空気がどんどん温度上昇していったように思います。
そしてやっとディナーが開始した21時。
その時点で水もろくに手配されずにいた私はヘトヘトです。
前菜と主菜の間にプレゼン賞とポスター賞が発表されました。
これが今年一番にがっかりさせられました。
受賞したのはISVVの学生らだったのですが、どう考えても発表クオリティーは他国からいらっしゃった方が高いのです。
(学生の私が見てもわかるほど、と思ってくだされば十分です)
その学生らの指導教官たちはなるほど、司会進行役だったり食事手配係だったり学会主催者として重要な役割をされていた方々です。
科学的に面白かったからというより、そのお礼としての受賞でしょうか。
なんだこの出来レースは、と内心怒りで震えたのを鮮明に覚えています。
23時を少し回ってもデザートが出てこず、最後まで参加していては帰宅する交通手段がなくなると思い、途中で退出しました。
以上ネガティブな感想を述べましたが中にはもちろん面白い発表があり、ワイン関係の研究はいろんな国でされているんだなーと圧巻されたのがこの学会を通して得たものです。
何はともあれギックリ腰と早くおさらばしたーーーい!