新型肺炎COVID-19について(フランス)
2020年1月10日に渡仏し約2ヶ月経ちましたが、その間に起こったビッグニュースといえば間違いなくコロナウイルスでしょう。
フランスに留学している一アジア学生としての所見をお伝えしたいと思います。
今フランスはどんな状況なのか
2020年3月2日の時点でフランス人の感染者がおよそ130人、うち死者が3人です。
昨日日曜日はパリのルーブル美術館も閉館していました。
ヨーロッパ圏にあるイタリアでは約1700人もの感染者が確認されていることもあり、かなりナーバスになっています。
友人の話によると、パリではマスクをするフランス人が見られるようになったと驚いていました。
(フランスではマスクをした人=重病人というイメージがあり、私はマスクをしたフランス人を今まで見たことがありません)
フランス政府の最新情報を下記のホームページで確認できます(フランス語)
フランス滞在日本人を対象として、在フランス日本大使館が日本語でメールを送っているので言語が心配な方も情報を手に入れることができます。
例えば2月28日は以下のメールを受信しました。
【緊急】フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生(2月28日)
●フランス連帯保健省は,フランスにおいて新たな19例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認されたことを発表しました(フランスでの合計感染者数は57例)。
●また,同省は子供達が中国(本土,香港,マカオ),シンガポール,韓国及びイタリア北部のロンバルディア州とヴェネト州からフランスに戻ってから,14日間学校に通わせてはならない,また、挨拶の握手やキスも勧めないと述べています。
●上記の指定国・地域からフランスに戻ってから,14日以内に呼吸器感染の兆候が発生した場合,通常の医師・病院にかからず,感染の疑いがある場合は15(SAMU:救急医療サービス番号),他方で,新型コロナウイルスについての情報収集,感染国からの帰国後に助言を受けたい場合はフリーダイヤル番号(0800 130 000:24時間体制)に電話するよう呼びかけています。
●新型コロナウイルスに関する最新情報を収集し,感染予防に努めてください。1 フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生
2月28日,フランス連帯保健大臣は,フランスにおいて19例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認されたことを発表しました(フランスでの合計感染者数は57例)。また,そのうち6例は2月25日に発生したオアーズ県の患者達に関連していると述べています。2 フランスにおける防疫対策措置
(1)フランス連帯保健省は,フランスは新型コロナウイルス流行について新しい段階に入ったとし,子供達が中国(本土,香港,マカオ),シンガポール,韓国及びイタリア北部のロンバルディア州(ミラノ等)とヴェネト州(ベネチア等)からフランスに戻ってから,14日間学校に通わせてはならない,また、挨拶の握手やキスも勧めないと述べています。
(2)上記の指定国・地域からフランスに戻ってから,14日以内に呼吸器感染の兆候(発熱,咳,呼吸困難など)が発生した場合,通常の医師・病院にはかからず,新型コロナウイルスの疑いがある場合は,15(SAMU:緊急医療サービス番号),他方で,新型コロナウイルスについての情報収集,感染国からの帰国後に助言を受けたい場合はフリーダイヤル番号(0800 130 000:24時間体制)に電話するよう呼びかけています。
(参考)
フランス首相府ホームページ
https://www.gouvernement.fr/info-coronavirus
フランス連帯保健省ホームページ
https://solidarites-sante.gouv.fr/soins-et-maladies/maladies/maladies-infectieuses/coronavirus/coronavirus-infos-voyageurs#
ニューカレドニア保健省
https://dass.gouv.nc/actualites/18-02-2020/coronavirus-foire-aux-questions3 フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生
フランス連帯保健省は,フランスにおいて57例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認され,2名が死亡し,12名は回復したことを発表しています。他方で,今後も発症例が確認される可能性があるとも述べていたところ,新型コロナウイルスに関する最新情報を収集し,感染予防に努めて下さい。
参考:新型コロナウイルスに関する注意喚起(その4)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C020.html2 厚生労働省(日本)の取組
厚生労働省では,新型コロナウイルスに関する特設ホームページを設け,同省の取り組みや対策を紹介しています。
また,同省は,各県に「帰国者・接触者相談センター」を設置し、新型コロナウイルス感染症が疑われる方の相談を受け付けています。同センターでは、相談内容から同感染症の疑いがあると判断した場合、その方へ適切な診察を行う「帰国者・接触者外来」への受診調整を行っています。各都道府県が公表している帰国者・接触者相談センターのページは以下のリンクを参考の上、ご相談される際は、最寄りのセンターへご連絡ください。
(参考)
厚生労働省特設ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター(2月13日現在)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html3 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には,万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え,必ず在留届を提出してください。
( https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html 参照)
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)4475
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
(PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html
(モバイル版)このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。
【問い合わせ先】
在フランス日本国大使館領事部
電話:01-4888-6200(海外からは +33-1-4888-6200)
メール:consul@ps.mofa.go.jp※「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は,以下のURLから停止手続きをお願いいたします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
ボルドーの状況は?
ボルドーでは、2020年3月2日時点でイタリアで感染者が確認された地域からボルドーに戻った人など新たに3人の感染者が入院しています。
教授によると大学が政府の要請により休学(閉館)する可能性があるようで、その間は実験室で研究活動はおろか学生・教員を含めた全員が在宅を余儀無くされるそうです。
教授曰く、そうなったらなってしまったで事実は変えられないので適応していくしかないと。
正直たまったもんじゃないですね。
そうそう、週末スーパーでお買い物をしていたときに「マスクはどこですか」と店員さんに質問するフランス人を生まれて初めて見ました。
アジア系に対する差別
私が滞在していて差別を感じる時があるかどうかと聞かれれば、残念ながら「あった」と答えます。
感染が広がって死者も出ているので恐怖を感じているのか、皆敏感になっているように感じたことが今までありました。
例えばあるフランス人の前を通り過ぎたときコートの襟を口元までグッと上げマスク代わりにされたり、トラムで不躾な視線を寄越されたりしました。
学校の研究室でも、「中国や日本は飢饉が今まで無かったから人が虫のわくように増えて、感染が広がったんだろう。ついでに頭の悪い人も増えたからヨーロッパまで来て広げたんだ。」と何の根拠もないことを昼ごはんのときに私の目の前で発言した学生もいたくらいです。
(流石にこれは人としてありえないと同室していた人たちは言っていました)
個人的な意見として、今までアジアを蔑視していた人が今回のコロナウイルスをきっかけとして差別的な発言をヒートアップさせている印象を受けます。
人が「予防行為」を盾に差別をしても、ウイルスは人種差別をしません。
マイノリティーの立場として余計なバッシングをされないためにも、咳エチケットを守って他人に配慮したり体調管理をしっかりして免疫力を高めたりしたいと思いました。