アレ・モン・ココ

フランス・ボルドーでワイン醸造学を専攻する理系博士学生です。乳酸菌の研究をしています。https://note.com/cclemonde_345

作画と研究と

こんにちは、サヨコです。

ここ最近の東京は暑くなったかと思いきやいきなり肌寒くなり、おまけに時期的に梅雨に入りそうですし天候が変わり続けて飽きません。

頭が痛くなりそうです。

 

現在フランスの大学に一応在籍してはいますが、博士の研究が正式にスタートするのは今年の9月からということで実質無職のようです。

学費を払ったのに大学に登校、そもそもフランスにあるアパートにすら戻れていない状況で、俗に言うテレワークというのでしょうか、教授とラボメートでzoom会議をして論文執筆に取り組んでいます。

博士研究の給料をもらっていないせいなのか、はたまた研究の動機が具体的に定まっていないせいなのか、どうも最初の一歩を踏み出すモチベーションを上手にマネージメント出来ていません(ただ実家で怠惰になっているだけな気もします)。

どうも、意識低い系留学生です。

 

論文データを考察するためにパソコンを開いては布団に横たわり(暖かく包み込んでくれるソレはもはや犯罪者)、現実逃避に趣味の作曲やお絵かきまで手を伸ばしている始末です。

こういうとき多趣味なのが恨まれます。

お絵かきといえば、フランスのワイナリーを経営する友人にワインラベルのデザインを依頼されたので(ボランティアです)、指定された枠組みの中で自由に作画させてもらったのですが、自分の生み出した作品が世に出回る事実というのはなんだか気持ちが良いです。

しかも、大層な言い方にはなりますがその絵が商品として市場に出回り見ず知らずの人たちの目に入るので、自分一人の力だけでは手の及ばない範囲にまで少しでもインパクトを残せるというのも初めての感覚です。

今まで私がお絵かきしてきたのは、何かしらの感情が高まったものを紙に吐き出してSNSに残し、当時自分がどういった感情を抱きどういう選択を取ったのかを振り返る手段でしかなく、あくまで自分のためというのが主で他人様に何か伝えるためということはありませんでした。

ですから、作画を通して他人様に働きかけるという行為は初めてで、それはクセになりそうなほど難しくもあり楽しくもありました。

 

この感覚は研究行為に似通ったところがあると思います。

自分の興味で進めた研究を論文という作品に仕上げ、ジャーナルを通して世界の研究者と共有し人類の科学的知見に影響を及ぼすという流れは、先ほど自分が作画で成し遂げたことと規模は違えど似ているように感じます。

 

というわけで、面倒臭いという気持ちをねじ伏せ、論文執筆に精を出そうと思います。

頑張ります。