2「フランスでもただ事じゃなくなってきたね」
こんにちは、サヨコです。
今回は前回の記事の続きです。
続きはこちら。
2020年3月上旬
COVID-19と呼ばれる新型コロナウイルス(以下コロナ)の脅威が迫る。
アジア系差別が目につくようになった。
学校でも大学閉鎖の噂が流れるようになった。
コロナが他人事ではなくなってきた。
2020年3月11日(水)
彼氏のラインが素っ気なくなってきたので、仕事が忙しいせいかと思い様子を聞くと「ぼちぼちかな」の一言のみ。
2020年3月12日(木)
コロナの影響で大学閉鎖の噂が学生の間でずっと囁かれる。
午後L教授のもとに博士研究の提携先のシャトーと学長のサインがされた契約書がメールで送られる。
いつ大学が閉まるかわからなかったので、その日は実験はキリの良いところまで進め翌日は博士の登録のための書類の準備をすることにした。
流石に心細くなり、日本時間朝7時に彼氏に電話しても出ず「家を出ていて出れなかった」という返事だけされ、折り返しの電話も「大丈夫か」の一言も無し。
いよいよ嫌な予感がし、週末に電話の約束を取り付ける。
フランス時間20時にマクロン大統領の会見があり、翌週3月16日月曜日から幼稚園から大学までの全ての学校を閉鎖することに。
2020年3月13日(金)
実験を区切りの良いところまでさっさと進め、博士の登録の準備に取り掛かった。
翌週月曜日から大学閉鎖なので1分1秒が惜しい。
彼氏とのことでモヤモヤし半泣きになりながらも、書類にサインをもらいに色々な人たちのところへ走り回った。
博士3年を終えた後のキャリアの展望を書く書類もあったが、正直真面目に考える余裕は全くなかった。
フランス時間22時頃にボルドー大学から、16日月曜日からは講義室は閉め、研究室など一部の施設は開ける予定だというメールを受け取る。
2020年3月14日(土)
CDDが3月末までで7日間の有給を消化する予定だったので、L教授に最終週に有給を消化して21日土曜日に飛行機で帰国したいとメールしたが、返事が来る前に21日ボルドー→東京の便を予約した。
ワイナリー関係のフランス人の友人らと一緒にChâteau Faugèresを見学する約束だったので、午前中はSaint-Émilion辺りに向かった。
研究ばかりでは視野が狭くなると、昨年のキリンのインターンシップで実感したのでフランスにいる間は積極的にワイナリー見学をしようと決意したばかりだった。
広大な葡萄畑や醸造施設に圧倒されている中、L教授からメールを受け取る。
「月曜は書類準備を終わらせよう。その後火曜以降はすぐに帰国した方が良い。もしフランスがイタリアと似た状況になり同じような措置を取るなら来週半ば、遅くとも週末には飛行機が飛ぶかどうかすら危うい。有給は今この状況で重要な問題ではない。」
その場の流れで見学したメンバーでレストランに行き昼食を取った。
美味しかった。
帰宅後インターネットでフライトを21日土曜日から17日火曜日に変更した。
10h20 ボルドー / 11h40 パリ・シャルルドゴール
13h15 パリ / 翌日9h10 東京・成田
という便で、トランジットも1時間半あるしスムーズに行けば待ち時間が少なくて済むものだ。
夜友人宅で友達の誕生日祝いをした。
そんな中、フランス政府から「本日24時からレストラン、バー、映画館などの娯楽施設を全て封鎖する」という発表があった。
フランスでもただ事じゃなくなってきたね、と言い合った。
外出規制もかかるらしいよという噂もこの時初めて聞く。
2020年3月15日(日)
彼氏と電話し、自分がモヤモヤしている気持ちを打ち明けるとあちらから別れ話を持ちかけられた。
遠距離で気持ちが離れたことを遠回しで言われる。
覆水盆に返らず、相手がそれを望むならとサヨナラを告げた。
あまりにも呆気なく終わった関係に号泣し、もはや部屋の掃除やパッキングどころではない。
23時ボルドー大学からメールが送られる。
「研究所含め大学の全施設を翌日月曜日から閉鎖する。自宅勤務のために必要な荷物を取りに来るなどやむを得ない場合は月曜日のみ特別に施設に入ることを許可する。」
1「今まで頑張ってきたことは全て無駄になるのか」
こんにちは、サヨコです。
実は先週3月18日に日本に一時帰国したのですが、年末からこれまで色々ありすぎて自分でも文字に起こさないと感情も整理できないので、3編に分けて時系列順に私に起こったことを並べたいと思います。
(丁寧語も省略します。)
情けない部分が多すぎるので、こんな弱っちい人間がなんで海外に一人でいるんだというツッコミは口に出さず心の中でお願いします。
続きはこちら。
2019年12月末
日本人のとある方と交際を始めた。
久しぶりだったので、浮かれていた。
2020年1月10日〜17日
家族でフランス旅行(ParisとBordeaux)。
今思うと本当にギリギリのタイミングだったと思う。
日本へ帰国した時、空港で武漢からの帰国かどうかを聞かれたらしい。
2020年1月下旬
指導教官の教授(以下L教授)に博士の契約が進んでいないことを知らされた。
人生設計狂ったし、日本で就活するか本気で考えた。
博士ができるかどうかがトランプ大統領の気分次第だなんて、もはや私がどうこうできる問題じゃないのでどんな結果になっても受け入れて前に進まなきゃ、という気持ちと、
なんでこのタイミングなんだ、今まで頑張ってきたことは全て無駄になるのかと悔しい気持ちに挟まれ、苦しかった。
2020年2月3日
ボルドー大学ISVVで2ヶ月のCDDが始まった。
博士の契約はまだ進んでいない。
2020年2月中旬
やっと博士の契約訂正案がメールで来て何とか前進。
家族に電話をすると喜んでくれたが、彼氏は微妙そうな反応だった。
博士をする3年間フランスに滞在するためのビザはまだ申請していなかった(契約締結後でないと受入承諾書が用意できずにビザを申請できない)ので、CDD後の4月に一時帰国しビザを入手してから5月1日に博士を始めることに。
2020年2月下旬
もう3年もフランスにいれるのならもう少し広いアパートに引っ越そうと思い、leboncoinなどで物件を探したらDirecte Locationという不動産業者もどきに当たり、200ユーロぼったくられた。
住居者を募集している大家さんのリストだけを販売し、その情報は信憑性に欠けていた。
ボルドーでは有名な詐欺屋だったと後ほど判明。
新型肺炎COVID-19について(フランス)
2020年1月10日に渡仏し約2ヶ月経ちましたが、その間に起こったビッグニュースといえば間違いなくコロナウイルスでしょう。
フランスに留学している一アジア学生としての所見をお伝えしたいと思います。
今フランスはどんな状況なのか
2020年3月2日の時点でフランス人の感染者がおよそ130人、うち死者が3人です。
昨日日曜日はパリのルーブル美術館も閉館していました。
ヨーロッパ圏にあるイタリアでは約1700人もの感染者が確認されていることもあり、かなりナーバスになっています。
友人の話によると、パリではマスクをするフランス人が見られるようになったと驚いていました。
(フランスではマスクをした人=重病人というイメージがあり、私はマスクをしたフランス人を今まで見たことがありません)
フランス政府の最新情報を下記のホームページで確認できます(フランス語)
フランス滞在日本人を対象として、在フランス日本大使館が日本語でメールを送っているので言語が心配な方も情報を手に入れることができます。
例えば2月28日は以下のメールを受信しました。
【緊急】フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生(2月28日)
●フランス連帯保健省は,フランスにおいて新たな19例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認されたことを発表しました(フランスでの合計感染者数は57例)。
●また,同省は子供達が中国(本土,香港,マカオ),シンガポール,韓国及びイタリア北部のロンバルディア州とヴェネト州からフランスに戻ってから,14日間学校に通わせてはならない,また、挨拶の握手やキスも勧めないと述べています。
●上記の指定国・地域からフランスに戻ってから,14日以内に呼吸器感染の兆候が発生した場合,通常の医師・病院にかからず,感染の疑いがある場合は15(SAMU:救急医療サービス番号),他方で,新型コロナウイルスについての情報収集,感染国からの帰国後に助言を受けたい場合はフリーダイヤル番号(0800 130 000:24時間体制)に電話するよう呼びかけています。
●新型コロナウイルスに関する最新情報を収集し,感染予防に努めてください。1 フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生
2月28日,フランス連帯保健大臣は,フランスにおいて19例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認されたことを発表しました(フランスでの合計感染者数は57例)。また,そのうち6例は2月25日に発生したオアーズ県の患者達に関連していると述べています。2 フランスにおける防疫対策措置
(1)フランス連帯保健省は,フランスは新型コロナウイルス流行について新しい段階に入ったとし,子供達が中国(本土,香港,マカオ),シンガポール,韓国及びイタリア北部のロンバルディア州(ミラノ等)とヴェネト州(ベネチア等)からフランスに戻ってから,14日間学校に通わせてはならない,また、挨拶の握手やキスも勧めないと述べています。
(2)上記の指定国・地域からフランスに戻ってから,14日以内に呼吸器感染の兆候(発熱,咳,呼吸困難など)が発生した場合,通常の医師・病院にはかからず,新型コロナウイルスの疑いがある場合は,15(SAMU:緊急医療サービス番号),他方で,新型コロナウイルスについての情報収集,感染国からの帰国後に助言を受けたい場合はフリーダイヤル番号(0800 130 000:24時間体制)に電話するよう呼びかけています。
(参考)
フランス首相府ホームページ
https://www.gouvernement.fr/info-coronavirus
フランス連帯保健省ホームページ
https://solidarites-sante.gouv.fr/soins-et-maladies/maladies/maladies-infectieuses/coronavirus/coronavirus-infos-voyageurs#
ニューカレドニア保健省
https://dass.gouv.nc/actualites/18-02-2020/coronavirus-foire-aux-questions3 フランスにおける新型コロナウイルス輸入症例の発生
フランス連帯保健省は,フランスにおいて57例の新型コロナウイルスの輸入症例が確認され,2名が死亡し,12名は回復したことを発表しています。他方で,今後も発症例が確認される可能性があるとも述べていたところ,新型コロナウイルスに関する最新情報を収集し,感染予防に努めて下さい。
参考:新型コロナウイルスに関する注意喚起(その4)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C020.html2 厚生労働省(日本)の取組
厚生労働省では,新型コロナウイルスに関する特設ホームページを設け,同省の取り組みや対策を紹介しています。
また,同省は,各県に「帰国者・接触者相談センター」を設置し、新型コロナウイルス感染症が疑われる方の相談を受け付けています。同センターでは、相談内容から同感染症の疑いがあると判断した場合、その方へ適切な診察を行う「帰国者・接触者外来」への受診調整を行っています。各都道府県が公表している帰国者・接触者相談センターのページは以下のリンクを参考の上、ご相談される際は、最寄りのセンターへご連絡ください。
(参考)
厚生労働省特設ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター(2月13日現在)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html3 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には,万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え,必ず在留届を提出してください。
( https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html 参照)
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)4475
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
(PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html
(モバイル版)このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。
【問い合わせ先】
在フランス日本国大使館領事部
電話:01-4888-6200(海外からは +33-1-4888-6200)
メール:consul@ps.mofa.go.jp※「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は,以下のURLから停止手続きをお願いいたします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
ボルドーの状況は?
ボルドーでは、2020年3月2日時点でイタリアで感染者が確認された地域からボルドーに戻った人など新たに3人の感染者が入院しています。
教授によると大学が政府の要請により休学(閉館)する可能性があるようで、その間は実験室で研究活動はおろか学生・教員を含めた全員が在宅を余儀無くされるそうです。
教授曰く、そうなったらなってしまったで事実は変えられないので適応していくしかないと。
正直たまったもんじゃないですね。
そうそう、週末スーパーでお買い物をしていたときに「マスクはどこですか」と店員さんに質問するフランス人を生まれて初めて見ました。
アジア系に対する差別
私が滞在していて差別を感じる時があるかどうかと聞かれれば、残念ながら「あった」と答えます。
感染が広がって死者も出ているので恐怖を感じているのか、皆敏感になっているように感じたことが今までありました。
例えばあるフランス人の前を通り過ぎたときコートの襟を口元までグッと上げマスク代わりにされたり、トラムで不躾な視線を寄越されたりしました。
学校の研究室でも、「中国や日本は飢饉が今まで無かったから人が虫のわくように増えて、感染が広がったんだろう。ついでに頭の悪い人も増えたからヨーロッパまで来て広げたんだ。」と何の根拠もないことを昼ごはんのときに私の目の前で発言した学生もいたくらいです。
(流石にこれは人としてありえないと同室していた人たちは言っていました)
個人的な意見として、今までアジアを蔑視していた人が今回のコロナウイルスをきっかけとして差別的な発言をヒートアップさせている印象を受けます。
人が「予防行為」を盾に差別をしても、ウイルスは人種差別をしません。
マイノリティーの立場として余計なバッシングをされないためにも、咳エチケットを守って他人に配慮したり体調管理をしっかりして免疫力を高めたりしたいと思いました。
【報告】博士課程進学が本当に決定しました
こんにちは、サヨコです。
今後について進展があったので報告です。
ISVVの博士課程進学が正式に決まりました。
(というか契約書作成が本格的に動き出したというだけで、まだ大学のサインまではたどり着いていない)
やっと安心というか、先月進展を聞くまでは本当に本当に落ち込んでいたので逆に気持ち的に燃えつきました。
進学できなかったら日本におとなしく帰ろうかと考えていましたし。
今年2020年5月から3年間の研究プロジェクトが始まるのですが、今回はコニャックで有名なChâtea Hennessyとの共同研究です。
契約書が早く完成しないか心待ちです。
もう待てない、、、!
暗雲立ち込める2020年年明け
こんにちは、サヨコです。
いつもながらフランスはやらかしてくれますよ。
去年ボルドー大学を卒業してから色々アクシデントがあり、いちいち心臓に悪いのでいつか倒れそうです。
学業以外のプライベートでも予想外の出来事があったので、それも含めて今の気持ちを忘れないうちに書き記します。
自分の留学経験が誰かの参考になればという、このブログを立ち上げた当初の目的とはもはやかけ離れ、私のように人生をギャンブルに賭ける人にこういう心構えをした方が良いですよと忠告するようなブログになってしまいましたね。
もう笑える。笑えないけど。
2020年4月から博士課程?
博士課程のプロジェクトが、昨年のMaster修了時点で2019年10月からという話でしたが教授と話をするたびに2020年1月、そしてついには2020年4月からと後回しになり、今も未定状態です。
何故そんなことになっているのか?
私が参加する予定のプロジェクトはコニャックで有名なシャトーヘネシーと共同研究するものです。
トランプ氏がフランスがアメリカに輸出したコニャックに関税をかけると言い出しました(しかも今回2回目、しかも税率100%という狂気)。
もし関税がかかればヘネシーとしては共同研究している場合ではないですから、博士の契約書作成を渋りなかなか前進しません。
今も先が見えませんし、早く決めて欲しいので教授を全力でプッシュするしかありません。
教授に「もし博士がおじゃんになっても私はボルドーで研究できる可能性はあるのか」と聞いてみたところ、『その可能性については考えたくない』という返答が。
教授が現実逃避してどうするんだと内心突っ込んでしまいました。
こんなストレスフルな状態でも研究を続けたいと思えるくらい心臓に毛が生えている人間ではないので、もしダメになってしまったら「研究」とは距離を置こうと思います。
縁がなかったということで。
2020年2〜3月は短期契約のテクニシャン
Master修了後からあまりにも時間が空くということで、教授が2ヶ月間のCDD(un contrat à durée déterminée、期間の限定された雇用)の契約をしてくれました。
その間博士のプロジェクトの準備実験をするのですが、あとは4月から博士が始められれば完璧です。
早く決まってくれ。
2020年の年明けは1年の波乱を予感させるものになりました。
今年もよろしくお願いします。
半年間の一時帰国中に2ヶ月間インターンシップしました
長いことブログをサボってしまいました。
一旦書き始めてしまえば勢いで終わらせるんですが、何事もスタートが一番腰の重いタイミングというか。
油断すると自制心の欠けた人間に変身します、サヨコです。
今年2019年の7月中旬にギックリ腰を抱えながら日本に帰国し、半年夏休みとも冬休みともつかぬ長い休暇を満喫して、年明け2020年の1月上旬にボルドーへ戻ります。
2020年2, 3月はCDD(日本で言う契約社員)として2ヶ月研究に従事して、4月から正式に博士として3年間Hennessyと共同研究をします。
12月上旬現在の心持ちとしては、楽しみでもあるし緊張もしているし、プレッシャーがありつつ前向きな諦めもあり、また日本を離れる寂しさというか清清した気分というか、色々な感情が一緒くたになって混乱中です。
一体何なんでしょうね、きっと今自分がやっていることを猛烈にやりたかったけど出来なかった他人を押し除けてこの場にいるはずなのだから、もっと傲慢な態度でいた方が主観的にも客観的にもベターなのでしょうけど本心ではありませんし。
と留学前から自信の無いこと言っても選んだのは自分なので、最後まで責任持って楽しく乗り切るだけです。
これだけは自己暗示の言い聞かせではなく本当に、「楽しい」ことやろうというのは私の人生のモットーです。
反省は墓場で好きなだけやれば良いのです。
さてしょうもない気持ちを吐露させてもらったところで、日本での超長期休暇中に何をしていたのか備忘録を兼ねてお話ししたいと思います。
まずざっと月ごとにまとめると下記の通りです。
2019年7月 帰国・飲み会凱旋
8月 飲み会凱旋・以前お世話になっていた飲食店アルバイト復活
9月 飲食店と在日フランス商工会議所でアルバイト(商工会はほんの少しだけ)
10月 日本の食品会社キリン・メルシャンでインターンシップを開始
11月 下旬に同インターンシップを終了
12月 フランス出発の準備・飲み会凱旋
在日フランス商工会議所のお仕事
日仏の企業の交流のためのガラパーティーを主催したり、登録者の企業情報をまとめたり、ビジネスの交流を盛んにするためのお仕事をするところと理解していますが間違っていたらごめんなさい。
もう20代後半になって飲食店アルバイトも体力気力的に辛いものがあり、フランス人の友達にそれを愚痴ったら紹介してもらえた勤務先でした。
職場ではほぼフランス語なのもあってか、日本で働いていたのにフランスにいる雰囲気でした。
キリン メルシャンのインターンシップ
以前の記事でも触れましたが、ボルドー会のつてでメルシャンで2ヶ月インターンシップをさせて頂きました。
インターンシップではシャトーメルシャンで実際のワイン作りをお手伝いし、その後ワイン研究所で私の個人的な研究をしました。
シャトーメルシャンは3つのワイナリーを持ち、主に山梨の勝沼と長野の桔梗ヶ原の2箇所で計約2〜3週間お世話になりました。
ワイナリーでのお手伝いの後は1ヶ月強神奈川の藤沢にあるワイン研究所でお世話になりましたが、おそらく企業側も私もお互いに何が出来て何が出来ないかあまり正しく把握していなかったのと、インターンシップ受け入れが決まるまでと決まってからの受け入れ準備時間が非常に少なかったので、研究テーマについては私のわがままを聞いてもらう形になりました。
そのくらい自由度の高い場所なんだと思います。
余談ですが最初にインターンシップを希望したときからわがままを極めていましたし、またさらに勝手な要望を出して良いものか、しかもたかがインターンが、と遠慮しながら過ごしたのは少し失敗だったかもしれません。
今でもそのバランスの上手な取り方がわかりません、誰か教えてください。
インターンシップを終えて、シャトーメルシャンのワイン作りは世界的に見て丁寧であることや、日本を代表する大企業の雰囲気を知ることができて良かったと思います。
幾度か飲み会に誘ってもらいましたが、「フランスで博士を終えた後はどうするの?」とほぼ毎度聞かれました。
いや、私も知らん、、、
ASEV Japanの学会
先月11月末のASEV Japanの学会にも参加してきました。
www.asevjpn.wine.yamanashi.ac.jp
アメリカ ブドウ ・ワイン学会の日本支部として1984年に設立された学会で、毎年ブドウやワイン関係の研究の発表があります。
プレゼン発表とポスター発表を聞いて、学会を通してワイン業界をより良くしたいという意識や、学術レベルが私の期待値からかけ離れていて正直驚きました。
日本のワイン業界の方々とコネクションを持つのには良い機会かもしれません。
ボルドーに再留学するに当たって
とにかく勉強不足を反省しました(特にメルシャンでインターンシップ中)。
ワインの本場のボルドーに留学していたのに、ワイナリーの現場の仕事をあまり知らず研究室にこもっていましたから、自分の知見の偏りがあって当然といえば当然なのですが。
今後のことを考えてもワインについて幅広く学んだ方が、研究方面に進むにしろ醸造方面に進むにしろ役に立つのは間違いありません。
博士しながらDUADのようなソムリエコースを受講できないかな、、、
一昨日フランス全土での大規模デモが勃発してどうもフランスから熱烈な歓迎を受けている気がしてなりませんが、留学中は目の前のことを精一杯吸収して成長し続けたいと思います。
有意義な経験をさせてくれた方々にとても感謝しているので、いつか恩返しできるよう精進します。
ただいま我が家、初めましてボルドー会
こんばんは、サヨコです。
7月中旬にぎっくり腰を抱えながら無事帰国し、日本を全力で満喫していたため、8月はブログの更新をサボっていました。
おかげでボルドーで鍛えたフランス語は記憶の彼方です。
帰国して1ヶ月半が経ちましたが、博士課程に進学して研究を始めるのは年明けの1月からの予定です。
9〜10月に実験で使うワインやブドウを確保し、11〜12月に別の研究チームが研究の準備を進め、準備万端の状態(願わくば)で1月から3年間研究に従事します。
7月に卒業してからだいぶ長めの夏休みを頂いたので、年内何をしようか考えつつ友達と花火やら盆踊りやら居酒屋で飲み会やら、馴染みのあるものを久々に楽しみました。
浴衣サイコー。
ただこの長めの夏休みをアルバイトだけに費やすのは勿体無い、今後に活かせることが何かないかと人様に頼りに頼った結果、KIRINのワイン研究所(とシャトーメルシャン)でインターンシップをさせてもらえることになりました。
ここでキーとなったのが「ボルドー会」の存在です。
ボルドー会とはなんぞやという話になりますが、その名の通りボルドー大学ISVVでの資格取得(ソムリエの為のDUAD・ワイン国家醸造資格の為のDNO)を目的として日本企業から派遣されていた日本人(現役でめちゃくちゃ活躍されていますビビります)の同窓会です。
ISVVの日本人卒業生が、ISVVのとある教授が毎年日本の大学で短期間教鞭をとるため来日するのに合わせて同窓会を開いているようです。
その教授に、7月の帰国直後の同窓会にISVVの修士卒業生として参加したらどうかと声をかけてもらい、おどおどしながら参加してきました。
実際行ってみると教授やメンバーとゆかりのある方もちらほらいて、アットホームな雰囲気でした。
そこで出会った方に無理を通してもらい、インターンシップまでこぎつけました。
フランスでの博士や企業でのインターンシップの機会を掴めるまで人様に頼りまくって運良く進んできたので、もうそろそろ全人生の運を使いきるんじゃないかと内心不安でいっぱいです。