アレ・モン・ココ

フランス・ボルドーでワイン醸造学を専攻する理系博士学生です。乳酸菌の研究をしています。https://note.com/cclemonde_345

午後6時には全員退勤するフランス人

こんにちは、サヨコです。

一昨日セッションしにベース担いで、重さ・暑さでヒーヒー言ってました。

レンタル楽器使いやがったギタリストに殺気が湧きました。

 

 

 

さて、以前の記事でフランス企業のインターンシップについて少し言及しましたが、今日はフランス企業で働く(あくまで研修生として)のが、具体的にどんな雰囲気なのかをお話しします。

 

cclemonde.hatenablog.jp

 

 

Pierre Fabre ピエール・ファーブル

まず私が研修した会社、Pierre Fabreの紹介をしたいと思います。

日本でPierre Fabreの名前はあまり聞かないかもしれませんが、Avene アヴェンヌという彼らの化粧品ブランドの一つは有名でしょう。

Pierre Fabreは、"DE LA SANTÉ À LA BEAUTÉ(健康から美しさまで)"をモットーとして掲げており、Aveneをはじめ化粧品や医療品を展開し、開発のための基礎研究から商品生産まで行っています。

 

www.pierre-fabre.com

 

www.avene.co.jp

 


Pierre Fabre Laboratories

 

 

Pierre Fabreでのインターンシップのお仕事

私はToulouseにあるR&D研究所で、研究アシスタントとして研修しました。

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基本的には直属の上司と2人で研究にあたります(上司も個人の研究テーマを持っているので、実験は自分が担当)。

実験計画や実験装置の使い方(知らないマシーンもあったので)から、社内活動、他の支社での仕事についてまで、たくさん教えていただきました。

開始当時は日本に興味のあった上司の意向でとりあえず「海藻を使ってなんかしたいね!」という方針だけ決まっており、具体的な研究テーマは決まっていませんでした。

海藻の種類や抽出方法、化粧品に有用な活性の同定を最初の1ヶ月半ひたすらやり、具体的な研究テーマを決めました。

その後、活性を高めるための条件検討や活性物質の解明を3ヶ月くらいかけて研究し、残りの1ヶ月半程度を論文作成に当てました。

 

半年間勤めた後振り返って思うのは、Pierre Fabreではとにかく効率よくスイッチのオンオフをしっかり見切りを早くつけるスタイルが重視されていました。

 

例えば、上司から提案される実験の量が半端じゃなく多いんです。

最初の頃は自分のキャパを広げようと頑張りましたが、どう足掻いても影分身はできないし、時間を引き延ばすことはできないし、コーヒータイムは強制参加だし(後述)、どう工夫しても限界はあります

そこである日、いつもより1時間早く出勤して、その日にやりたいと思った実験を全部片付けようとしました。

しかし昼ごはんの時間を削って実験に費やしても、終わりが見えません。

見かねた同チームのメンバーが、「(私の計画ノートを見て)今日そんなにやってんの!?!?もう十分だよ、私も手伝うから早く帰ろう!!仕事量は少なく、効率的にミスなくやるのが一番成果が出るのよ!!」と言って最後まで手伝ってくれました。

この時、仕事をたくさんやれば良いと言う訳ではない、逆にメンバーに迷惑をかけるし、自分の集中力が切れてミスしたら水の泡だと悟りました。

仕事をたくさん振ってくる上司のお陰で自分の仕事量の限界を知り、その中で成果をあげるため優先順位を正しくつけ、その日の仕事を選ぶことを学んだインターンシップでした。

 

 

話が少し逸れましたが、Pierre Fabreは世界から研修生を雇っているようで、研修生ライフについての動画を見つけました。

 


Life in Pierre Fabre by the international students

 

 

午後6時には退勤してしまうフランス人!?

職場の雰囲気についてですが、基本的にユルかったです。

 

私の一日の流れを大まかに説明すると、

9:00 / 出勤(私の場合家から職場まで20分程度)

 ↓

9:00-9:20 / 同研究チームのメンバーと朝のコーヒーを飲んでおしゃべり

(ほぼ毎日の確率で上司が遅刻・ここでのコミュニケーションがチームメンバーと仲良くなるチャンス

 ↓

9:20-9:30 / 上司とその日の実験について確認

(過去のフィードバックのため)

 ↓

9:30-12:30 / 研究室で実験

 ↓

12:30-13:30 / 昼ごはん(とにかくおしゃべり

 ↓

13:30-14:00 / 昼ごはん後、午後一のコーヒーを飲んで他の研究チームや所属チームのメンバーとおしゃべり

(食堂で仲良くなった人とは今でも連絡をとっています)

 ↓

14:00-14:15 / 歯磨きや午後の実験の準備

 ↓

14:15-17:00 / 研究室で実験

 ↓

17:00- / 実験ノートに結果をまとめる

 ↓

終わり次第退勤

 

 

とにかくなぜ?と思うほど皆コーヒーを飲みます。

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(昼食後のコーヒータイムの様子・食堂の横のカフェエリアにて)

そういう文化のお陰か、研究所でも各フロアにカフェスペースが点在していました。

 

余談ですが、曜日によって社員の雰囲気がわかりやすいくらい変わるんです。

(月)よーし気合い入れて働くかあ!

(火)やっぱコーヒーだよね。うん。

(水)今日乗り越えれば一週間の半分、、、そして週末、、、!

(木)明日は金曜日だ、、、金曜日、、、そして週末、、、!!

(金)よっしゃあ明日週末!!!今日は早めに帰るわあ!!(16時頃から退勤する人がちらほら)

 

金曜にフランス人宛に仕事のメールをしたら返事がこないなんてジョークがありますが、あんな大企業の社員ですらこんな感じですからもはやホッコリします。

 

 

 

この文章を書きながら、自分が研修した場所はフランスの中でもスーパーホワイトだったんじゃなかろうかと改めて思いました。

フランス企業インターンシップ

こんにちは、サヨコです。

気付いたら梅雨明けしていました。

いよいよ平成最後の夏です。

 

 

さて実は2年前の2016年、フランスの化粧品会社で半年間、研究アシスタントとしてインターンシップをした経験があります。

研修内容をざっくり言うと(言える範囲で)、ある海藻の抽出液から化粧品に有用な活性を見つけ、その働きを最大限高められるような培養・抽出等の最適条件を検討すると言うものでした。

 

そんな過去の経験の備忘録として、

  1. フランスと日本のインターンシップの違い
  2. 私が研修の機会を得た経緯
  3. 研修前に日本で準備した方が良いもの

について書きたいと思います。

 

 

 

1. フランスと日本のインターンシップの違い

日本でインターンシップと言えば、企業が就活前に優秀な学生をマークしておきたい、学生が就活前に内内定的な保険を得たかったり就活の練習をしたかったり、といったイメージがあります(個人的見解)。

正直なところ、私の知り合いを見るとインターンシップをしたかしないかは就活においてそこまで重要なファクターでは無さそうでしたが、分野によっては違うのかもしれません。

 

フランスではインターンシップをstage スタージュと言います。

日本と違い、理系の修士号を取得するためには半年間のstageをする必要があります

学生たちは企業などの研究所に履歴書や動機書を送って応募し、面接を受けて研修先を選びます。

このstageを通して、企業が学生を気に入ればそのまま就職できますし、そうでなくとも卒業後の就活では経歴に書ける材料になります。

研修生の待遇に関する法律ができるまでは、無賃労働をさせられたりとブラックな労働形態だったそうなのですが、今では研修生の保護のため2ヶ月より長い労働期間であれば企業が研修生に給料を払う義務が生じます。

 

 

2. 私が研修の機会を得た経緯

結論から言うと、当時フランス政府と日本政府の共同プログラムで募集がかかっていたのを発見し、その波に乗っかりました。

(残念ながら今は既に終わってしまっています!!)

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このプログラムを知ったのは偶然に偶然を重ねたようなものでした。

 

フランス留学したいけど勉強はしたくないからインターンシップをしたいと友達にこぼす。

→その友達にヨーロッパハウスでEU連合のイベントがあるから、とりあえず行ってみようと誘われる。

→ヨーロッパ留学を経験しEU連合支部で研修をしている人たちが、学生たちに留学をするよう勧めるためプレゼンをし、フランス留学をしたという人を見つける。

→イベント終了後その人に声をかけてみる。

→上記のプログラムを知るが、アクセス出来るサイトが留学経験者向けのものだったので壁を感じる。

→例の人に、そんなんどうにでもなると背中を後押しされる。

→自分の研究分野にマッチする内容の研修を見つけ、応募する。

→私以外に日本人の応募者がいなかったので、面接無しでパスしてしまう。

→気付いたら本格的に研修しに行く流れになる。

 

人生何が起こるかわかりませんね!!(汗)

 

 

3. フランスで研修する前に

あちらで働くことになり、以下のものを用意してくれと企業から言われました。

  • 銀行口座番号
  • Carte Vitaleの番号(フランスの国民保険の番号)
  • パスポート、ビザのコピー
  • 住居証明、etc...

 

留学経験者なら理解していただけると思いますが、これらの準備がなかなか厄介なのです。

 

また、ビザのためにdirrecte 労働局の判子付きのConvention de Stage 労働契約書が必要になった記憶があります。

 

研修やビザの準備について、追々詳しくお話ししたいと思います!

やっとビザ準備の開始です!

こんにちは、サヨコです。

今日は梅雨の時期に珍しく快晴です。

暑いです。

飼い犬も私もグッタリです。

洗濯したバスタオルは既にパリッパリです。

 

 

さて、先日ボルドー大学の正式な受入通知を受け取り、改めてCampus Franceに当校に留学したいと申請してから、Campus Franceのページが更新されました!

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この審査が終わり、やっとビザ申請の第一段階をクリアしたようです。

 

また、大学から日付とサイン付きの受入状を頂けたので、大使館に送付し、奨学金の(願わくば)最後の申請を終えることが出来ました。

 

これからビザ申請のための書類一式を揃え、大使館に出向き、パスポートを渡して申し立てをします。

奨学金で支給される航空券の日程を見てビザの有効期間を決めたいので、緊張せずゆっくり作業に取りかかれそうです。

 

 

とりあえず良かった、、、

 

 

 

〜〜〜追記〜〜〜

先ほどフランス大使館のホームページを見ましたが、フランス政府給費留学生制度の新年度(2019-2020年度)の募集が始まるようです!

 

jp.ambafrance.org

 

ざっと目を通すと、博士課程の学生を対象に支給されるものの条件がかなーり良くなっているような印象です。

 博士課程の一部をフランスに滞在し研究指導を受ける学生向けの給費です。フランスの大学への登録が必須となります。博士課程向け給費(理系)の給費期間は最長18カ月です。この給費には以下の2種があります。

  • 博士(通常型):博士論文の準備のためにフランスに3~18カ月滞在する学生向けの給費です。滞在期間中、博士課程向け滞在費全額(月額1060ユーロ)が支給されます。
  • 博士(交互滞在型):フランスと日本で交互に滞在をしながら博士論文の準備をする学生向けの給費です。日仏共同指導(コチュテル)を対象としていますが、共同指導ではない場合でも応募が可能です。連続して最長3年間、年に1度1~6カ月間の滞在に対して博士課程向け滞在費全額(月額1060ユーロ)が支給されます。

 この博士課程向け給費は、公・民問わずフランスあるいは日本のパートナー機関との共同給費とすることが可能です(「共同給費」の要項を参照のこと)。同等レベルの候補者がいた場合、共同給費が優遇されることがあります。

博士課程向け給費では上記滞在費のほかに以下の特典があります。

  • フランス滞在中の社会保険給費
  • 日本-フランス間の往復航空券(エコノミークラス相当)。実習型の場合は初年度のみ
  • 高等教育・研究・イノベーション省が管轄する高等教育機関の年間登録料最大5000ユーロの免除、あるいは一部負担(滞在期間が1年度分に満たない場合、免除額はフランスにおける滞在期間に準ずる)。そのほかに発生する学費などは対象外となることがあります。不明な点がある場合は、応募前に在日フランス大使館(下記「お問い合わせ先」参照)にお問い合わせください。
  • 700ユーロの学習・研究手当て。勉強や研究に必要になる費用(書籍や文房具等の購入、研究旅行費用など)のための給付。3カ月以上滞在する学生に対して支給
  • 学生寮への優先的入寮
  • キャンパスフランスのEtudes en France登録料およびビザ申請費免除

 

なんですかね、かなり悔しいですww

思わず草が生えてしまうくらいのやるせなさは感じておりますw

ボルドー大学ISVVの受入が決定しました!

こんばんは、サヨコです。

昨日スヌーピーミュージアムに行ってきました。

漫画のオチはやはり面白かったし、何より日本語訳のセンスがピカイチでした。

そんな昨日は梅雨で雨の予報だったのに晴天だったし、サッカーW杯では日本がコロンビアを倒したし、何か良いことが日本で起こっているぞ!

 

 

という雰囲気の恩恵なのか、私も昨日の深夜Campus Franceからボルドー大学の合格の連絡をいただきました(わーい!)

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この通知を受け取ってからやっとビザや奨学金関係の準備ができる、、、(はず、、、)!

 

と思ったのですが、まだまだ準備の一歩目ですから何が起こるかわかりません。

 

現に今、Campus Franceに再度オンラインフォームを送っていて、何の返事を待っているのかすらあまり把握できてない事態です。

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恐らく複数校応募した学生の場合を想定して、合格通知をもらった学校の中から希望の進学先を決めてくださいねということなのでしょうか??

 

加えて、フランス政府給費BGFを頂く為に、日付とサイン付きの受入状等を大使館担当者に送らなければなりません。

が、Études en FranceのサイトにあるAttestation d'acceptationsだとサインが入っていないので、改めて学校に連絡する必要が出てきました。

(あらかじめ把握しておけよって話ですが)

 

 

準備の一歩目から暗雲立ち込めていますが、準備が進んだらまたブログを更新したいと思います!

フランス留学のための奨学金

こんにちは、サヨコです。

最近韓流ドラマを見て、日本語字幕と実際のセリフが若干違うということだけわかるようになってきました。

中毒です。

 

 

さて、以前の記事でも言及した通り、フランスの大学の博士課程(理系)に進学するためには、基本的に国籍関係なく全学生が3年間の生活費などの資金源をあらかじめ取得し、教授にコンタクトする必要があります。

これは博士課程の3年間、学生が研究に集中できるよう生活費などの不安要素をなるべく無くしたい、逆を言えば生活が苦しいという理由で研究を中断しないためです。

(言わずもがな研究を放り投げられて困るのは教授です。)

 

そのため、当初博士課程進学を希望していた私はいくつか奨学金に申請し、フランス政府給費留学生制度に幸運にもパスしました。

が、この奨学金の支給期間が約1年間だったため、教授と相談した結果、博士課程に進学するのは難しいので修士2年次で編入し、その間に博士課程進学のための手段を講じることにしたわけです。

ボルドー大学の教授によると、毎月1,200ユーロ以上が3年間支給されるのが博士課程進学の条件だそうです。

別で連絡を取っていたモンペリエ大学の教授も3年間の支給期間が必要と言ったので、理系の大学ではどこも同じような条件のようです。

いずれにせよ早く言ってよーーーーて感じですね。)

 

話が逸れましたが、さあ留学すると決めた、でもどんな奨学金があるのか、奨学金の情報も一緒にお話しします。

 

 

 

いざ海外留学を決意したけど、どうやって探すの?

基本的にインターネットで検索します。

参考までに、私が参考にしたサイトをいくつか紹介します。

 

ryugaku.jasso.go.jp

日本人に馴染みのあるJASSOです。

給付型・貸与型奨学金のことや、トビタテ!のプログラム等の詳細まで調べることができます。

 

海外留学奨学金検索サイト - 日本学生支援機構(JASSO) 

理由はわかりませんが、他のリンクのように表示出来ませんでした(汗)

JASSOのホームページにある海外留学用の検索サイトですが、公共・民間機関、文系・理系、長期・短期留学、交換・正規留学、給付型・貸与型など様々な奨学金の情報を網羅していて、大変便利です。

 

www.japon.campusfrance.org

フランス政府留学局(Campus France)のホームページです。

奨学金検索サイトのリンクがあります。

 

あとリンクを伏せますが、当時在学していた大学の留学サイトも読み漁っていました。

 

 

 

フランス政府給費留学生制度

jp.ambafrance.org

 

詳細は過去の記事の説明にて割愛します。

cclemonde.hatenablog.jp

 

 

 

 

海外留学支援制度(大学院学位取得型)

海外留学支援制度(大学院学位取得型) - JASSO

平成30年度海外留学支援制度(大学院学位取得型)募集ちらし

 

この奨学金海外の大学で学位を取得する学生を対象としています。

  1. 毎月10万円程度の奨学金、及び授業料を支給
  2. 修士」の学位を取得する場合は2年間、「博士」の学位を取得する場合は原則3年間の支給期間
  3. 給費型奨学金のため、返済不要

 

残念ながらこの奨学金の書類審査を通過することはできませんでしたが、とても良い条件であることは間違いありません。

 

 

 

海外留学しようと思い立ったら

上記以外にも素晴らしい支援をしている奨学金プログラムがあるので、留学を思い立ったらすぐにでも片っ端から応募申請することをオススメします。

応募〆切りから結果発表まである程度の時間を要しますし、何より〆切りは予想以上に早いです。

善は急げ、です!

心臓が保ちません。

こんにちは、サヨコです。

ご無沙汰ですが生きてます、大丈夫です。

 

相も変わらずフランスの大学の編入応募の結果待ち(発表は6月下旬という予想)なのですが、一昨日の夜ボルドー大学の教授からメールを頂きました。

 

「学校の応募申請は5月21日までだけど、出来たかな?

もし自分の間違いでなければ応募者リストに君の名前が無かったんだけど、何か問題でも起きた?

もしや気が変わったのかい??」

 

・・・?

・・・・・・・?????????

確かに申請したはず・・・Campus Franceの面接は終わってるし、ボルドー大学の担当者から私の申請書類データを受け取ったというメッセージをもらったし・・・

そもそも5月21日〆切の提出物があったかな・・・

 

とりあえずCampus Franceのホームページのスクショを教授に送りました。

(Campus France経由の応募が完了していることを伝えるため)

すると「なるほど!そしたら問題ないね!Campus Franceのデータがまだこっちに送られていないだけだね」とのこと。

このやり取りのせいで不安が拭えないので、念のため再度ボルドー大学ISVVのホームページを確認。

外国人学生は各国のCampus France経由(2018年3月31日〆切)、フランスの学生はApofluxと呼ばれる専用のサイトから(2018年5月21日〆切)応募するので間違いないはず。はず。

 

という簡単な近況報告です。

さすがフランス、心臓が保ちません。

フランス政府給費留学生制度(2018-2019年度)とは

こんにちは、サヨコです。

昨日は気温が30度近くまで上がって、今日は7~8度下がる予報で、身体が気温変動に追いつきません。

夏バテですかね?これは老化ですかね??

 

さて、今日はフランス政府給費留学生制度(理系・2018-2019年度)についてお話しします。

先にお断りしますが、個人的見解を述べますので100%正しいとは思わないでくださいね!

 

jp.ambafrance.org

 

 

フランス政府給費留学生制度とは?

フランス政府給費留学生制度は、フランス留学(修士課程、博士課程、ダブルディグリープログラム)およびフランスでの研究を希望する日本人学生を対象としています。給費生は日仏審査員による書類審査と面接試験により選抜されます。受験者には詳細な研究計画の提出が求められます。また、フランスの受入機関と事前にコンタクトをとっておく必要があります。選抜された給費生には、6ヶ月から12ヶ月の給費が与えられます。

 

フランス政府給費留学生制度は日本だけでなく、フランス留学を目指す世界各国の学生を対象としています。

各国のフランス大使館によって審査され、選抜された学生たちはフランスの国の援助を受けながら留学することが出来ます。

給費内容は、給費年度、理系・文系か、学士・修士・博士か、によって異なるようです(過去記事参照)。

 

cclemonde.hatenablog.jp

 

私の場合(2018-2019年度・理系・修士)、給費月額767ユーロ・社会保険料・学費を10ヶ月、往復航空券(エコノミークラス)が支給される予定です。

 

 

選考の審査基準は?

選考は書類・面接の2段階審査です。

それぞれの審査基準について、ホームページを参照しました。

 

第1次選考 書類審査
審査基準は以下の通り
留学・研究計画の質の高さ
フランス語力ならびに(または)英語力

第2次選考 面接試験
- 試験会場
面接試験は東京で行われる。
東京から約500キロ以上離れたところに居住する者は、オンラインによる面接(Skype)を受けることが可能。ただし事前の接続テストで問題がある場合、受験者は東京会場で受験しなければならない。試験当日インターネット接続の不具合によるトラブルが生じても審査委員会ならびにフランス大使館は一切の責任を負わず、再試験は行わない。
- 面接試験
面接試験は受験者の口頭発表と質疑応答により行われる。使用言語は受験者がフランス語または英語を選択する。当該分野の日仏専門家とフランス大使館代表者から成る審査委員会が、これまでの研究活動及びフランスでの研究計画(研究テーマ、問題意識、受入希望機関の指導教官とのコンタクト、モチベーション、キャリアにおける留学の意義など)を審査し、その内容と、コミュニケーション能力を評価する。
審査基準は以下の通り
研究計画の適切さ
研究テーマの理解
キャリア計画
研究計画の文章力及び口頭発表力
フランス語力ならびに(または)英語力

 

提出書類に含まれる研究計画書については、コンタクトを取っていた指導教員に添削をお願いしました。

また、推薦書は複数の方々に書いてもらったものを提出しました。

(ホームページでは1人でないとダメとは書いていなかったので、反則ではなかったはず、、、!)

 

そして、面接での言語についてですが、私が試験会場の控え室にいた時、フランス語で面接した学生たちがいたようで、理系でフランス語が使えるというのは特に強みにならないなという印象を持ちました。

面接会場の一室に入ると、日本人とフランス人の面接官が5人程度待っていました。

日本人は旧給費生として留学し、恐らく学者として活躍されている方々で、フランス人フランス大使館科学技術参事官とその関係者でした。

面接では、以下の4点を質問されました。

  • (日本人)ワインの研究をするということだが、アメリカでも研究が進んでいるのでは?フランスで学ぶ理由は?
  • (日本人)日本のお酒として日本酒が有名だが、ワインの研究を通して日本酒の品質向上の一助となることは可能か?
  • (フランス人)履歴書によると、フランスで半年のインターンシップを経験したということだが、これは在学していた大学で必修なのか?
  • (フランス人)博士課程に進学希望ということだが(当時の話です)、博士として進学するためには多額の奨学金が条件だ。他の奨学金には申請しているのか?

日本人面接官の質問は、研究内容を深く突っ込むようなものではなく、なぜフランスで留学をする必要があるのか留学で得る知識をどのように活用できるのか、というようなものでした。

フランス人面接官は、行政の立場から必要な情報を得たいという意図があったと思います。

 

 

申請・審査準備の流れ

私がこの制度に選抜されるまでの流れを、時系列で説明します。

 

2017年5~8月 指導教員探し・推薦書と履歴書準備

2017年9月 研究テーマの話し合い・提出書類準備

2017年9月30日 書類提出締め切り

2017年10月18日 書類審査結果のメール

2017年11月末 急いで面接のプレゼン準備

2017年12月4日 面接審査

2018年1月23日 面接審査結果のメール

 

準備にあたり、協力をしてくれそうな人たちに遠慮のカケラもなく頼みまくりました。

特に面接の準備では、英語チェックのため留学生の友達と練習しました。

 

ついでに数年前に英語のクラスの先生から教えてもらった、英語面接のコツも備忘録を兼ねて書きたいと思います。

  • 自己紹介の時は、自分の性格を3つ程度の単語で説明する。
    (例)
    I think there are three words that can describe me very well.
    First, curiosity.
    I am strongly interested in discovering new things.
    This picture was taken during my travel in Taiwan.
    The things that I have never seen make me excited, and I am eager to try them, traveling foreign countries for example.
    Next, ...
  • 自分の短所を述べる時は、問題点を挙げた後にそれらをリカバーするための対策も同時に説明し、長所につなげる。
  • 答えるのに難しい質問がある場合は、時間稼ぎをする。
    (例)
    That is a good question.
    Let me think of it a little, please.
  • 面接の最後に自由質問の時間がある場合は、自分をアピールできる質問をする。

 

 

科学部門フランス政府給費留学生の会(ABSCIF)について

フランス政府給費留学生として留学した学生たちの同窓会が、理系・文系それぞれあります。

フランス政府給費留学生の会 - La France au Japon

 

理系:

abscif.org

 

文系:

abc-jp.org

 

理系の場合、留学後自動的にABSCIF(l’Association Japonaise des Anciens Boursiers Scientifiques du Gouvernement Français)に所属することになります。

 科学部門フランス政府給費留学生の会(ABSCIF)はその名の通り、フランス政府の給費を受けて留学した自然科学分野の研究者の集まりとして1979年に在日フランス大使館科学部(現科学技術部)の協力を得て設立され、フランス政府給費による日本人留学生の会としては最も歴史が古く、会員数も多い団体の一つです。
 ABSCIFは自然科学分野での日仏間の親善に寄与し、併せて会員間の親睦を深めることを目的としており、シンポジウムや会議を開催し、研究者、エンジニア、在日フランス人留学生との間の交流をしています。

 

祝賀会では、ABSCIFの結束力が強いという噂を聞きましたが、実際どのような雰囲気なのか、これから見てみたいと思います。